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9/6(金)天青の会に行って来ました~天青のこれから~

9/6(金)、茅ヶ崎の地酒「天青」の特約店の会が熊澤酒造さんにて開かれました。
コロナ禍だったこともあり久々の開催となり、当日は全国から31名の酒販店さんが集まって、これから天青が目指す方向性の話や米作りについて、田んぼと蔵見学、天青シリーズの試飲・懇親会とかなりボリュームのある会となりました。

社長(写真左)と天青の蔵人さんたち

天青と言えば、当店でも人気の日本酒。
茅ヶ崎のお酒であり湘南で唯一残る酒蔵であり、日本酒以外にも茅ヶ崎駅北口にはレストランもありますし、湘南ビールのラインナップも多く人気なことから
地元の人なら一度は飲んだり食べたり、何かしら触れたことがある蔵元だと思います。

会でのことを皆様に詳しくお伝えしたいところなのですが、かなりてんこ盛りな内容でしたので、大事なところを端的にお伝えします!

私たちの地元の酒、天青は、日本酒をただ世に出すだけでなく、
酒造り(米作り)を通じて、農家さんと連携し農業を持続可能な業にするとともに、水田の環境保全、そして食に関わる全ての人の食文化を豊かにする、
そうゆうお酒であり酒蔵であることを目指していて、私自身もそうゆう蔵になるということを強く感じました。

どういう事かというと。。。

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天青はここ10年、全量茅ヶ崎産米にすることを目指しています。
この話は以前より聞いており、数年前からは朝ぼりも地元の五百万石を使用したものになりました!
現在は自社の田んぼ+契約農家さんの田んぼで10.7haの田んぼがあり、30~40haになれば全量地元茅ケ崎産の米で酒造りができるようになります。

しかし農家さんの多くはご高齢。
農家さんの高齢化、そして後継者問題はテレビでもよく耳にします。
後継者がいない農家さんは、リタイヤ後は田んぼ跡地を駐車場や物置場にしたり、荒地になったり、、、というのがリアル。
熊澤酒造のある香川~海老名周辺はかつて(相模の国時代)は有数の巨大集落だったそうで、集落があるということは食料が豊かだったということ。
食料が豊かに取れたということは、米がたくさんとれた、、、、つまり田んぼが多くあったということ。
しかし、農家さんの高齢化によりどんどんその田んぼも少なくなっていく…
田んぼがなくなるということは自然環境がどんどんなくなっていく…

そこで熊澤酒造と農家さんが手を取り合って、酒米造りがこの数年で多く増えてきたのです。

芹沢にある五百万石の田んぼ。赤羽、寒川にも自社田んぼがあります

更に今年、蔵の方では精米機を調達。
とれた米を蔵元の手で精米することが今年の酒造りからできるようになりました。(これまでは米を購入し、精米業者へ精米へ出していた)

精米機。大量に精米し乾燥させるので高さがあります(7m位あるのかな?もっとかな?)

精米した際にでる米ぬかは、ゆくゆくはグレーンウイスキーとして、また米粉となりレストランで使えたり販売できたり、、、
また、酒造りで出る酒粕は、甘酒やチーズ、ジンにも現状使われており原料を余すことなく使えるようになります。

精米によってできた米ぬかを精米歩合によって分けて回収しそれぞれ再利用します

蒸留器。見た目はステンレスですが中に銅が仕込まれており、ジン・ウイスキー両方つくれます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウイスキーについては、これからは新樽を購入し、湘南ビールやジンなどを寝かしていき、他の個性がついてない熊澤酒造オリジナルな樽を育てていくそうです。
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どうでしょう、すごくないですか!?
水田を残し、そこで米作りをする。米はお酒になり、削った米の米ぬかは様々なものに生まれ変わり、消費されていく。
自然環境も守り、食文化も守る、素晴らしいビジョンだと感じました。
この話を聞き、とてもワクワクした気持ちになったのは私だけではないと思います。

今年の新酒からは初めて精米機を使用した酒造りなので、この湘南の地ではどのような酒米がマッチしていて、精米歩合、精米法がマッチしているのか、まだまだ試行錯誤の途中とのことです。
これだけ天青が頑張るのだから、つちや商店はどんどんアップデートする完全茅産茅消(地産地消)の天青を誇りに思い、全力で販売していきたいと思います。

収穫した米や完成した酒(瓶詰め)が保管される冷蔵庫。今は空っぽでした

酒母タンクは11ありました。

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